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エンタープライズ2.0研究室

代弁者の影響力

集団心理という言葉があります。その名の通り心理学の用語です。

特定のグループ内において、大多数に流されてしまう心理とでもいいましょうか。
詳細な定義はまた別として、なんとなくイメージはつかんでいただけるものと思います。


この集団心理。
インターネットの普及により、従来とは違った形で表面化してきていると思うのです。

・発生機会が増えた
・起こり易くなった

簡単に言うと上記2つに集約されるのですが、その原因はユーザーにとってネット環境が
「代弁者」になりやすいことに関係しているのではないか、と。

ここでの代弁者とは、場の空気の方向性を決める人とでもいいましょうか。
何かのセミナーで考えると、講演者の発言に対して「そうだそうだ」とはやし立てる人です。

この人の存在が強く、多いほど集団心理が起きやすいと思うのですが、
現実ではネットに比べ代弁者となるのに勇気がいります。逆にネットは結構気軽です。

webでも場の空気を決定していくのは、最初の発信者ではなく同意をみせる代弁者です。
つまりコミュニティ運営においても、活性化・方向づけにはこの要素を絡めるとよいです。

目安として、コミュニティの総ユーザーの10%が同じ方向に同意すれば、
その場としての方向性が「空気」として出来上がります。
こうなると反対意見を述べたユーザーは、下手をすれば排除を受ける可能性があります。
(ここでの排除は退会とかではなく、仲間外れみたいなもんですね)

もちろん、これは社内コミュニティでも一緒です。
代弁者の力をどのように扱っていくか、意図にしろ想定外にせよ影響は大きいです。

ミドル層の可視化

企業内の意思伝達や情報フローは、トップダウン型が多いと言われます。
いわゆる「お偉いさん」からの発信ですね。

トップダウン

これに対してボトムアップという言葉があります。
ざっくり言うと一般社員の持つ意見や知識をどんどん発信して、会社全体を盛り上げようという考え方です。

このボトムアップを達成するために、社内ブログや社内SNSが導入されるケースも多くあります。

ただ。
ボトムアップも大切ですが、概念としてミドルアップ、ミドルダウンの重要性を推したいと考えています。

ミドル、つまり経営層や部長クラスでもなく、新人ペーペーでもない層。
人数の割合としては一番多いと思います。

最も実業務を回している層であり、ここにその企業の命運がかかるといっても過言ではありません。
それだけに、ミドルアップ(お偉い方への提言等)、ミドルダウン(アドバイス等)に価値がでるのです。

これを実現するひとつの方法として、ミドル層の可視化があると考えています。
どういうことかと言いますと、その社員が何に強く、どんな人脈を持ち、何に興味を持っているのか、
できる限り明確にしていくということ。そうすれば前述したミドルアップとミドルダウンの効果や信頼性も高まります。

「それなら社員プロフィールのページがあるよ」なんてご意見もあるかもしれませんが、
最初に打ち込んだプロフィールがそのまま何年も更新されず、なんてこともざらです。

普段の業務を行いながら最新のKnowWhoまで実現できる・・・
そんな状態をつくれるのがイントラnewsingの強みでもあります。

情報発信を促すために

コミュニケーションツールの活性化には、いかにユーザーの情報発信を促すかが大きな課題となります。

発信者

ユーザー数で日本最大のSNSである mixi でさえ、突然すべてのユーザーが日記を書かなくなれば、コミュニティサイトとしての価値は半減してしまいます。これは社内のコミュニケーションツール、いわゆる社内ブログや社内SNSの場合も同様です。誰も情報を発信しなければ、ただプラットフォームが存在するだけで、まったく意味がありません。

しかも前述の mixi の場合などは、やりたくてやっている積極的ユーザーがほとんどなのに対し、社内の場合は、積極的ユーザーばかりではないという現実が重くのしかかってきます。つまり、どうやって社員に情報発信をさせるかについては、非常に工夫が必要となります。

ここで少し話を変えます。

まず、情報発信のタイプは3つに分かれるといわれています。
すなわち、「強制」、「自発」、「自動」の3つです。

「強制」は業務命令としてやらせるようなパターン、「自発」は社員自らが積極的に発信するパターン、そして「自動」は人の力ではなく、なんらかの「仕組み」を用いて情報を上げるパターンです。

これだけ考えると、もちろん「自発」が望ましいことは言うまでもありません。
しかし、なかなかそう上手くはいかないのも前述したとおりです。

そこで、情報発信のタイプに、もうひとつ種類を加えます。それが「誘導」です。

「誘導」自体も、もちろん発信された情報なのですが、その主目的として、他のユーザーから発信を引き出すための補助的役割を果たすものです。言い方を悪くすると「さくら」です。

いくつか例を出しましょう。

・盛り上がっている場を作り上げ、社員を引き付ける 「やじうま」タイプ
・特定、不特定の社員に対して投げかけを行い、レスを引き出す 「ピッチャー」タイプ
・発信するテーマ、メッセージの力で、他の社員を引き込ませる 「モーゼ」タイプ

・・・と、このようなものが考えられます。

コミュニケーションツール導入初期には、これら「誘導」の割合を調整しつつ、「自発」の割合上昇につなげていく施策が重要となります。